REPAIR

2020.9.13

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RESISTANTのルーツはメッセンジャーが使うメッセンジャーバッグの修理から始まりました。
そして今でもユーザーが使い込まれたバッグを修理させて頂いてます。

例)インナーの交換




長く使い込んで愛着が湧いている物をこの先も使い続けられるように。

修理をする事で作り手側は、どこがどの様に壊れて行くのかが分かります。
その情報や経験の蓄積を次回の製品へフィードバックします。
今回修理をさせて頂いたULITIMATEは初期の物で、インナーは軽量PVCターポリンを使用しています。
軽量ターポリンは軽さと引き換えに強度が幾分低く、ガンガン使って頂いている個体は数年経過すると生地の劣化が生じてしまいます。



軽量ターポリンに代わる物を既成の生地から探しても適切な物が無い。
無いならば作るしかありません。
覚悟を決めてRESISTANTオリジナルの生地を作りました。
(最新のバックパックモデルROGUEシリーズにはこのインナー生地が採用されています)



度重なるトライ&エラー繰り返し によりRESISTANTオリジナルの生地は完成しました。
引き裂き強度に優れるハニカムリップストップ構造のナイロン生地にTPU(Thermoplastic polyurethane)と呼ばれる耐水圧が高く加水分解に強いコーティングが施してあります。



コーティング層の表面をあえて艶消しのサラッとした仕上げにする事でロータス効果狙いましたが、狙い通りの撥水性を得る事が出来ました。
いわゆるDWR加工と呼ばれる撥水スプレーの様な液体によるコーティング加工では無く、フィルム状の膜が溶着されているので物理的に水が浸透する事は不可能です。
柔軟で滑りが良いので荷物の出し入れも気持ち良いです。



RESISTANTのバックパックはインナーとアウターが別体です。
しかしこの構造だと袋がズレてしまうので一部を後から接合する独自のビルドインダブルウォール構造としています。(画像は交換作業中)
アウター層が浸水しても別体であるインナー層まではまず浸水して来る事はありません。
そして何より、この構造であれば分解可能なのでインナーの交換が可能となります。

今回の修理は軽量ターポリンからRESISTANTオリジナル生地へ変更しアップグレードさせています。
軽量ターポリンよりもRESISTANTオリジナル生地は軽量なので、軽量化カスタムにもなっています。




開口部の芯材
カバン業界では古くから定番的に使われているベルポーレンという芯材です。
割れにくい事が特徴のこの素材もこの様に破損してしまいます。
ベルポーレンに変わる素材もなかなかありませんでしたが、視点を変えて事務用品のファイルに使われている樹脂に目を付け、現状はその素材に変更しています。
自転車に乗る人には折り畳みフェンダーの素材と言った方がわかり易いかもしれません。
ファイルやフェンダーがいかに折れないかはご存知の通りですね。

ベルクロの交換


どうしても早い段階で寿命が来てしまうのがベルクロのメス部分です。
どんなにバッグをタフに作ってもベルクロが先に逝ってしまうので、ベルクロは交換が可能な設計である必要があります。
RESISTANTでは交換が可能な位置にベルクロを配置する設計をしています。

※画像は交換済み
ベルクロ交換をする頃には、他の部分も傷んで来ているので一緒に修理してしまう方が賢明です。

修理に関しましてはメール(info (at) resistant.jp)からお問い合わせ下さい。

※ (at)の部分を@に変えて送信してください。

なお、アフターサービスの為、他社製品の修理は対応しておりません。

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